部屋の広さを考慮して選ぶことが賢明
現在日本のほとんどの住宅には天井にシーリングライトを取り付けるための引っ掛けシーリングが設置されています。
これによって居住者は購入したライトを自力で簡単に取り付けることができます。
昔はねじ込み式の白熱電球を取り付けるソケットが天井からぶら下がっており、これに電球を取り付けて明かりを得ることが一般的でした。
その後蛍光灯が普及し、これに対応した形でシーリング型が一般的になりました。現在では蛍光管タイプより新しいLEDタイプのものも増えています。
電化製品のショップや家電を取り扱うサイトに行くと多種多様なシーリングライトが並んでいるので、どれを選んでよいのか迷いがちです。
デザインが気に入って選んだけれど、部屋が広く明るさが足りなかったといった失敗がないように、購入の際には商品の明るさに関する能力についてチェックをすることが必要です。
大抵の場合、商品の横には10畳用や12畳用という表記があります。最近は和室が少なくなり、リビングルームなどの広さは平方メートルで把握することが一般的になってきているので、戸惑う人もいるでしょう。
畳の大きさは江戸間、京間など地域によって違いますが、不動産の表示に関する規則では1畳は1.62平方メートル以上と規定されていますので、これを目安に換算をするとおおよその目途がつきます。
最近のシーリングライトはLEDタイプのものが多くなっています。ここで気をつけなければいけないのが明るさの単位です。
従来の電球の能力はワット数表示でした。40ワットよりも60ワットの方が明るいということが常識となっています。
しかし実はワット数は消費電力を表す単位なので、消費電力が少ないLEDの場合はワット表示だけでは能力について誤解をしやすいという事情があります。
このため店頭ではワット数値と合わせて、ルーメンという単位での表示を行っています。ルーメンは単位時間当たりに放射される光の量ですから、数値が多いほど明るく照らすことができる能力を持つことになります。
60ワット電球の明るさに相当するLED照明のルーメン単位は810以上となっていますので、こうしたデータを参考にしたライトの選び方を心がけることが大切です。
ライフスタイルに合ったデザインを選ぶことが重要
シーリングとは天井の意味ですが、ほとんどの住宅の天井には簡単にライトを取り付けられるように受け口が設置されています。
この受け口と、取り付けるシーリングライトの接合部分がマッチする製品であればどのメーカーのものでも使えます。
引っ掛けシーリングはライトを天井に固定し、電源に接続するという二つの機能を持っています。
ライトの明るさについては、部屋の広さに応じて各メーカーともさまざまなタイプを出していますので、光の色合いやライト全体のデザイン、調整機能などが選び方の主要項目になってきます。
照明なので明るさは重要なポイントになりますが、注意しなければならないのは、光源から放射される光の広がり方です。
これはライトの周囲を囲んでいるライトカバーのデザインと強い関係があります。
シーリングライトは真下から見た時の明るさ具合と、斜めから見た時の明るさの具合は異なって感じられることがあります。実際に部屋に取り付けた場合にこの落差が大きいほど、ライトの真下は明るいけれども、部屋の隅は思っていたほど明るくないと感じることになります。
この違いは、ライトカバーの光の透過性やデザインによります。
ライフスタイルに合わせて、シーリングライトの真下に家族がいる時間帯が長いのであれば直下にたくさん光が収束するタイプが向いていますし、部屋の隅に子どもの学習机があったり、親が読書するソファがあるようなケースでは全体に光が広がるタイプのデザインが向いています。
多種多様な商品がありますので、部屋の状況やライフスタイルに合わせた選び方が重要になります。
店舗で確認しなければ分からない光の質感
シーリングライトは多種多様な能力、デザインの製品がそろっていますが、光の質感を確認するためには店舗に並んでいる商品を実際に点灯させてみることが望ましい選び方になります。
その際、明るい店内で実感した明るさと自宅とでは、明るさや質感は異なるということも念頭に置いておく必要があります。
暖かい感じを好む人もいれば、青白いクールな感覚を求める人もいますので、可能であれば実際に自分の目で確認することが肝要です。
予算が限られている場合は妥協も必要になりますが、そうでないのであればさまざまな機能に着目して選ぶことも大切です。
シーリングライトの中には、製品のどこかにアルファベットのeが緑色で表示されているタイプがあります。
これは省エネの商品であることを示すラベルで、エネルギーの使用の合理化に関する法律で定められた省エネルギー達成率が100パーセントを超えていることを保証するものです。
省エネ達成率が高いということは省エネ性能が高いということですから、電気代を抑制することができます。
デザインは好みで選ぶのが基本ですが、ライトカバーの光の透過性には気をつけるようにしましょう。
透過性を追求しすぎるとカバーの内側にあるランプの形状が薄い影になって見えてしまい、高級感を失います。
またシーリングライト全体の大きさや重量も考慮をすることが必要です。狭いリビングルームに大ぶりなデザインのものを取り付けると圧迫感が生じます。
さらに小さな虫などが入り込まないような構造であるかどうかのチェックも大切です。
そして光の量や質感を変えられたり、電源のオンオフ機能を備えた調光機能リモコンが付属していたりすれば便利に使用することができます。
読書をしたい時は明るいモードにして、落ち着いた雰囲気にしたい時は柔らかい光に変えるといったことが簡単にできます。寝室であれば、ベッドから出ることなく消灯できるので重宝するでしょう。