キッチンの広さは限られているので、できるだけスペースを有効に使いたいですよね。
ましてやワンルームなら、キッチン家電はまとめておきたいという気持ちになるでしょう。
特に、背の低いタイプの冷蔵庫を使っているなら、上に広がる空間の有効活用を考えたいところです。
そのため、「冷蔵庫の上に、電子レンジを置いても大丈夫？」と気になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、冷蔵庫の上に電子レンジを置いても良いのか、置く場合の注意点などを解説し、上置きOKな冷蔵庫3選をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
基本的には冷蔵庫の上に電子レンジは置ける
キッチンに電子レンジを設置する際、食器棚やカウンタータイプの家具、レンジ台のような棚の上に置くことができればベストです。
しかし、炊飯器、トースター、ゴミ箱など、キッチンに置きたいものはたくさんあります。
その結果、「空いているスペースが、冷蔵庫の上しかなかった」という方も多いでしょう。
一人暮らし用のコンパクトな冷蔵庫の場合、大型冷蔵庫と違って背が低いため、物を置くのに適した高さになっていることが多く、一見すると電子レンジを置く場所として良いように感じますが、「本当に置いてしまって平気なの？」と悩みますよね。
最近国内で販売している冷蔵庫の多くは、天板（トップテーブル）の上に電子レンジを置いてもまず問題はありません。
ただし、本当に置けるかどうかは「冷蔵庫や電子レンジの機種による」という条件が付きます。
冷蔵庫は種類によって天板の耐熱性能や耐荷重などの性能が異なるため、事前に冷蔵庫と電子レンジ、両方の取扱説明書等を確認して条件が適合しているか確認しましょう。
冷蔵庫の上に電子レンジを置く場合のポイント
冷蔵庫の上に電子レンジを置く際、気をつけなければいけないポイントを解説します。
天板が耐熱性になっているか
最初に冷蔵庫上部の天板が耐熱性になっているか、何℃まで耐えられるのかを確認してください。
近年販売されている冷蔵庫の多くは、天板部分が耐熱構造になっています。
しかし、一昔前の機種や海外製の冷蔵庫を使っている場合は、その限りではありません。
冷蔵庫の天板が耐熱構造になっていないのに電子レンジを置くと、冷蔵庫が故障する原因になるので注意が必要です。
なお、温めるだけの「単機能電子レンジ」は本体がそれほど熱くならないため心配はする必要はありません。
ただし、オーブン機能が付いている「オーブンレンジ」や、蒸気が出る「スチームオーブンレンジ」などの種類は本体が熱くなるため設置できない可能性が高いです。
オーブンレンジやトースターのように本体が熱くなる家電を冷蔵庫の上に置きたい場合は、耐熱仕様の専用レンジラックなどを使うのがおすすめです。
レンジラックは、冷蔵庫をまたぐように置ける収納ラックタイプ、冷蔵庫の天板の上に設置できるコンパクトなタイプなど種類が豊富。
YAMAZENやアイリスオーヤマなど、各メーカーがさまざまな高さや形状のおしゃれなレンジラックを販売しているので、検討してみると良いかもしれません。
天板の上に収まるサイズか
冷蔵庫の天板部分より大きなサイズの電子レンジを置くと、不安定になるためNGです。
また、天板にくぼみのある機種の場合、安定させるために“くぼみの内側”に電子レンジが収まるようにしましょう。
耐えられる重さか
冷蔵庫の天板部分は、機種により耐荷重が定められています。
一般的には耐荷重30kg程度が多いようです。
耐荷重を超える重さの電子レンジを置くことはできないため、説明書等で電子レンジの総重量を確認してみましょう。
なお、冷蔵庫に直接乗せるタイプのレンジラックを使う場合、電子レンジの重さだけでなく、ラックの重さも加算するのを忘れないでください。
冷蔵庫の上に電子レンジを置く場合の注意点
前述の条件をクリアして冷蔵庫の上に電子レンジを置けることが分かったら、次は故障や事故を防ぐために気をつけたいポイントも押さえておきましょう。
身長と高さのバランスに配慮しましょう
冷蔵庫の上に電子レンジを置いたら、意外と扉が高い位置になってしまったというケースもあるでしょう。
身長の高い人であればそれほど心配はありませんが、背の低い方が無理して手を伸ばしながら使うと、熱々になった料理を取り出す際に大変危険です。
必ずご自身の身長とのバランスに配慮してください。
放熱スペースを確保する
電子レンジは、加熱後に庫内の熱を逃がすため、上面や左右に放熱スペースが必要なことが多いです。
一般的には、上が8cm、左右が10～20cm程度とされているため、冷蔵庫の配置が壁に寄っていたり、隣に食器棚が置いてあったりするときは注意してください。
ただし、放熱場所や、必要な放熱スペースは機種によって異なります。
コンセントの容量オーバーに気をつける
冷蔵庫の上に電子レンジを置く場合、配置の関係で冷蔵庫と電子レンジが同じコンセントを使うことになってしまうケースもあるでしょう。
しかし、家庭用のコンセントは最大1,500ワットまでと決められています。
冷蔵庫も電子レンジも消費電力量が多いため、たこ足配線で同時にコンセントを使うと容量をオーバーしかねません。
また、コンセントの最大電力量を超えて使用していると、火災の原因になるため注意が必要です。
木の板などを上に置かないようにする
オーブンレンジの本体が熱くなったときの対策として、冷蔵庫の上に木の板などを置いてからレンジを設置することを検討する方もいるかもしれません。
しかし、木の板や布などを冷蔵庫とオーブンレンジの間に挟む行為は、かえって事故や故障の原因になるため非常に危険です。
また、冷蔵庫の機種によっては天板部分が放熱面になっているケースがあり、木の板でふさいでしまうと放熱できなくなります。
そのような場合、冷蔵庫が冷えにくくなり、電気代が通常より余分にかかってしまう可能性が考えられるので気をつけましょう。
何らかの理由で「冷蔵庫と電子レンジの間に物を置きたい」という場合は、山善などのメーカーが販売している専用のレンジラックや、すのこのように放熱できる隙間があるタイプにしましょう。
ただし、商品サイズの幅・奥行き共に、必ず天板より小さな物にしてください。
地震対策を行う
普段は便利な家電が、いざというとき「凶器」になりかねません。
電子レンジは重さがあるため、冷蔵庫の上に置く場合は必ず地震対策を考えましょう。
例えば、電子レンジと冷蔵庫の間に粘着マットや滑り止めシートを置いたり、本体を固定するようなベルトやストッパーなどを取り付けたりすると安心です。
もちろん、土台となっている冷蔵庫も、冷蔵庫用の固定具などのアイテムで動かないようにしっかりと固定しておく必要があります。
電子レンジを直接上に置ける、おすすめの冷蔵庫3選！
一人暮らし用の冷蔵庫なら、スペースが有効活用できるように天板へ電子レンジを置けるタイプを選ぶのがおすすめです。
ここでは、電子レンジを直接置いても大丈夫な、耐熱天板タイプの冷蔵庫を3点ご紹介します。
SHARP SJ-D15J-W マットホワイト
シャープのSJ-D15J-Wは、定格内容積152Lとたっぷり入る冷蔵庫です。
もちろん天板は100℃までの耐熱になっているので、電子レンジの上置きがOK。
天板にくぼみのないフラットタイプなので、冷蔵庫の上をフルに使うことができます。
カラーは、ナチュラルな雰囲気の部屋にも合うマットホワイトとマットグレーの2色です。
この冷蔵庫の大きな特徴は、必要に応じて開きの左右を変えられる「つけかえどっちもドア」です。
冷蔵庫を置くスペースはキッチンによって異なるため、左開きが良いキッチンもあれば、右開きが良いキッチンもあります。
引っ越しのたびに冷蔵庫を買い替えるのは不便なので、転勤が多い、引っ越しが多い方におすすめです。
また、58Lと大容量の冷凍庫「メガフリーザー」なら、冷凍食品の買い置きや、作り置きを冷凍しておくときも安心です。
MITSUBISHI MR-P15H-H
三菱のMR-P15Hは、定格内容積146Lと一人暮らしに最適なサイズの冷蔵庫です。
天板は電子レンジが置ける抗菌耐熱になっており、くぼみのないフルフラット仕様なので広々と使えます。
また、天板がドアの扉の上まで延長されているため、上に置いた物が扉の開閉に影響を受けません。
その他、生鮮食品やハム、チーズなどの保管に便利な低温ケースが付属しているだけでなく、ドアポケットの上段には500mLのペットボトルが10本、下段には2Lペットボトルが3本も入るなど、収納力の高さもおすすめポイントのひとつです。
また、冷蔵室の棚板はガラスなので汚れが簡単に拭き取れ、いつでも清潔に使うことができます。
シンプルでマットな面材はお部屋のインテリアと調和しやすいデザインになっており、一人暮らしの自炊を楽しくラクにする機能が満載の冷蔵庫です。
Hisense HR-D15F ホワイト
ハイセンスのHR-D15Fは定格内容積162Lと容量が大きく、一人暮らしでもしっかりと料理をする人におすすめのサイズです。
この機種も、もちろん天板が耐熱になっているため電子レンジを安心して設置できます。
コンパクトなサイズながらドアポケットが3段あり、ボトル類がたっぷり収納できます。
冷蔵室には魚や肉、乳製品などを保存するためのフレッシュルームも完備。
収納棚は強化ガラスを使っているので、傷に強くお手入れも簡単な点も嬉しいポイントです。
まとめ
キッチンがあまり広くないからレンジ台が置けない、ワンルームだからキッチン家電はまとめたい等の希望がある場合、電子レンジを冷蔵庫の上に置くという選択も考えてみましょう。
一人暮らし用の冷蔵庫なら背がそれほど高くないので、上に置いてもレンジに手が届きやすいケースがほとんどです。
ただし、冷蔵庫の上に電子レンジを置くためには、「冷蔵庫の天板が耐熱仕様になっている」「上に乗せる電子レンジが冷蔵庫の幅より小さく耐荷重より軽い」「電子レンジ本体の表面温度が、使用時に100℃を超えない」などの条件を満たす必要があります。
これから購入する方は、事前に取扱説明書をしっかり確認し、条件をクリアできるか確認してみてください。
